スマトラオオヒラタクワガタとは | ||||||||
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スマトラオオヒラタクワガタ(以下、スマトラ)はインドネシアのスマトラ島に生息しています。 太く長く、迫力があり、気性も荒くて最初は怖いくらいです。オオクワなどは、人の気配を感じただけで隠れてしまいますが、スマトラは餌をあげようとする手に向かって、襲いかかってくる個体もいます。 スマトラ島の中でも、地域によって特徴があり、特に大アゴの内歯と呼ばれる突起の位置に違いがあります。 うちで飼っているのは、内歯下がりといって、内歯が大アゴの根元寄りにあるのが特徴の、アチェ産のものです。 クワガタ相撲などでも活躍しているようで、人気はありますが、増やすのが簡単で、希少価値はあんまりないようです。 こちらも例によってファンが多いので、色々なサイトで情報を得ることができます。 |
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成虫の飼育 | ||||||||
成虫を飼育するために必要なもの。
スマトラの成虫は、意外と寒さに強く、冬に暖房を付けず12℃くらいになる部屋でも、平気で活動しています。 夏は30℃を超えないところ、できれば20℃台前半くらいの、直射日光が当たらない場所に置きましょう。 |
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産卵させよう | ||||||||
もし♂♀のペアがいるなら、折角なので産卵させてみましょう。 基本的に上記の成虫飼育用セットで問題ありませんが、マットは専用の発酵マットを使いましょう。自作もできるようですが、専門店で購入するのが簡単です。 ノコギリクワガタやヒラタクワガタに産卵させるには、よく発酵したマットに水分を多目に含ませます。多目と言っても、ベチャベチャするほどは要らず、強く握って水が滲む程度でいいでしょう。 産卵木(これも専門店やスーパーなどで買えます)は、あってもなくてもいいようですが、私は入れています。産卵木は乾燥した状態で売られているので、1〜2時間完全に水没させて水分を含ませます。このくらいの時間であれば、陰干しせずにそのまま使えます。 ケースの底に、マットを堅く敷きます。中サイズのケースなら3〜5cmくらいでしょう。その上に産卵木を置き、すき間をマットで埋めます。すき間を埋めるのも、できるだけ堅く詰め込みましょう。産卵木が完全に埋まるか、少し見える程度になるまで、マットを入れます。 そして、餌と転倒防止の木片などと、成虫の♂♀を1匹ずつ入れれば準備完了です。 うちでは経験ありませんが、スマトラの♂は♀を殺してしまうことがあるようです。交尾が確認できたら、♂は別のケースに引き離した方が安全かもしれません。 餌がなくなっていたら補充するだけで、あとはひたすら待ちましょう。 そのうち、ケースの側面や底面に卵が見え始めます。更にしばらくすると、卵が孵化して幼虫が見えてきます。 そのくらいになっても♀がまだ元気なら、別の産卵セットに移すか、成虫飼育用のケースに戻しましょう。卵や幼虫を潰してしまうことがあるからです。 2005年、うちのスマトラ1ペアは、卵を20個程産みました。 ということで、幼虫の飼育へと続きます。 |
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幼虫の飼育 | ||||||||
上記の産卵セットなら、マットや産卵木がそのまま幼虫の餌となるため、幼虫が余程密集していなければ、しばらくそのままで飼育が可能です。 しかし、大きな成虫に育てようとするなら、個別飼育がお勧めです。そして、餌は発酵マットより菌床の方が楽に大きくできるようです。 幼虫が小さいうちは、容積が1リットル前後あり、呼吸を妨げない構造なら、容器は何でもいいと思います。うちでは、850ccの菌床瓶を使用していした。 初めは、菌床瓶がなかったので、クワガタ用に売られている菌床瓶を買って使いました。個人的なお勧めは、メジャーどころなので、使っている方も多いと思いますが、フォーテックのG-potです。 菌床は、幼虫の食べ具合や劣化具合が比較的わかりやすいので、交換時期の見極めもしやすいです。 スマトラの場合、かなり劣化していても大丈夫で、瓶の中身が真っ黒になるくらいまで放って置いても結構育ちます。 でもさすがに瓶1本で成虫まで育てるのには無理がありますので、瓶が真っ黒くなる少し前に、次の瓶を調達しておきましょう。2本目以降は1,500cc以上が望ましいです。 2005年のうちの実績は、1本目を真っ黒まで引っ張り、2本目1500ccも真っ黒になっても我慢して成虫になるまで放って置いたら、♂で大体78mm〜92mm、♀で45mm以上の成虫になりました。 ♀は十分な大きさです。♂も、親が85mmだったので、手抜きした割には大きくなってくれました。菌床瓶3本計画でいけば、もっと大きくできるかもしれませんが、オオクワに専念したいので、2006年も産卵させるかどうかは未定です。 2006年3月25日 結局、産卵セットを組んでしまいました。 |
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うちのスマトラオオヒラタクワガタ | ||||||||
![]() 2006年3月17日時点。左84mm、右90mm。♂は他に7匹いて、最大は92mm。 | ||||||||